OFFSET関数の使い方

OFFSET関数は、指定したセルから特定の行数と列数だけ離れた位置にあるセルやセル範囲を参照するための非常に便利な関数です。動的な範囲参照を作成する際に役立ちます。

OFFSET関数の基本

OFFSET関数の構文

まずは、OFFSET関数の基本的な構文を見てみましょう。

=OFFSET(基準セル, 行数, 列数, [高さ], [幅])

• 基準セル: 参照の基準となるセルを指定します。
• 行数: 基準セルから移動する行数を指定します。正の数値は下方向、負の数値は上方向に移動します。
• 列数: 基準セルから移動する列数を指定します。正の数値は右方向、負の数値は左方向に移動します。
• 高さ（省略可能）: 参照する範囲の高さ（行数）を指定します。省略すると1行となります。
• 幅（省略可能）: 参照する範囲の幅（列数）を指定します。省略すると1列となります。

基本的なOFFSET関数の使用例

目的: 基準となるセルから指定した行数・列数だけ移動した位置にあるセルの値を自動で取得し、データの参照や抽出に活用します。

手順

1. 値を取得したいセルを選択します（例: E4）。
2. Excelの「数式」タブをクリックし、「検索/行列」カテゴリから「OFFSET」関数を選び、「OK」をクリックします。
3. 「関数の引数」ダイアログボックスで以下の引数を入力します。
   • 参照: 基準となるセルを選択します（例: A1）。
   • 行: 基準セルから下に移動する行数を指定します（例: E2セルを選択）。
   • 列: 基準セルから右に移動する列数を指定します（例: E3セルを選択）。
   • 高さ: 取得するセル範囲の高さを指定します（例: 1）。
   • 幅: 取得するセル範囲の幅を指定します（例: 省略すると「1」として扱われます）。
4. 「OK」をクリックして入力を確定します。
5. 指定したセル（例: E4）に、A1セルからE2セルで指定された行数、E3セルで指定された列数だけ移動したセルの値が表示されます。

使用例

以下の例では、E2セルとE3セルに行数と列数を入力してOFFSET関数でセルの値を動的に取得しています。

基準セル: A1
行数: E2セル（例: 2）
列数: E3セル（例: 3）

結果: OFFSET(A1, E2, E3) で基準セルA1から2行下、3列右のセルの値を取得。

ポイント

• OFFSET関数は、基準となるセルからの相対位置で移動先を指定します。
• 行数や列数に負の数を指定すると、それぞれ上方向、左方向に移動します。
• 高さ、幅の値を指定することで、複数のセル範囲を取得することもできます。
• 行数や列数の値を別のセル（例: E2セル、E3セル）に入力して参照することで、動的な参照が可能になります。

まとめ

OFFSET関数を使うと、データの追加や変更に柔軟に対応できるため、動的なデータ範囲の作成が可能になります。Excelでのデータ操作を効率化するために、ぜひOFFSET関数を試してみてください。